オンラインゲームは推奨スペックやGPU別のスコアや平均フレームレートが公表されていることが多く、一般ユーザーのレビューを検索しても調べることができます。
プレイしたいゲームに対してどれくらいの性能が必要か見極めることは初期投資で失敗しないことに繋がるため非常に重要ですが、時には調べたとおりのフレームレートが実際には出ないこともあります。
フレームレートは快適に動作するかどうか指標であると同時にfpsなど一瞬の判断を問われるゲームでは勝率にも影響します。そこで今回はフレームレートが上がらない時の対処法についてご紹介します。
タスクマネージャー等でゲームプレイ中の状態をチェック
フレームレートが低い要因を探るにはまずゲームプレイ中のCPUやGPUの状態をチェックします。Windows10のタスクマネージャーはパフォーマンスタブで各稼働率や状態を知ることができますがハードウェア監視用のソフトウェアを使用しても効果的にチェックできます。
90度を超えて温度上昇しているならサーマルスロットリングを疑う
CPUやGPUは熱暴走や基板の破壊に繋がるような状態を防ぐため、意図的に性能を低下させて発熱を抑える機能があり、サーマルスロットリングと呼ばれます。サーマルスロットリングが動作する温度は各パーツメーカーのソフトウェアで指定可能な場合があり、動作中の温度と比較して判断可能です。
もしサーマルスロットリングが原因と思われるならエアフローやヒートシンク・グリスといった冷却全般の改善を行う必要があります。パーツ単体では十分な冷却性能を有していてもパソコンケースの廃熱が間に合っていなければより大きなパソコンケースへアップグレードや吸排気ファンの強化を検討しなければなりません。
簡易水冷キットのラジエーターサイズ選びとラジエーターファンの交換GPUの使用率が100%ならグラフィックボードの交換しかない
温度が適正でGPUの使用率が100%ならグラフィックボードのアップグレードが必要です。但しグラフィックボードの故障やホコリによるトラブルも考えられるため似た構成のベンチマークやフレームレートを調べて比較することをお勧めします。
グラフィックボードを交換するときの注意点GPUの使用率が100%未満なのにfpsが低い際はCPUやチップセットの性能不足
GPUの使用率に余裕があり、公式ベンチマークや他のユーザーが公開しているフレームレートよりも明らかに低い際はGPUの性能を発揮できない他の要素が考えられます。
具体的にはCPUやチップセット性能であり、グラフィックボードだけをアップグレードしたケースや低コストで組んだケースで多く起きます。ゲームは3D以外にもボットなど多くの処理があり、これらが遅いとGPUへの命令も遅れてしまい結果的に全てが遅くなります。
もしこの状況になっている際はCPUのアップグレードやパソコンそのものの買い換えを検討しなければなりません。
CPUを交換するときの注意点メインメモリを高クロックなものへアップグレードもフレームレート改善に有効
ベンチマークではあまり効果の出ない高クロックなメインメモリですがフレームレートに関しては大きな差が生まれやすい傾向にあります。特にAMD Ryzenなど高クロックなメインメモリで性能を発揮しやすい構成ならオーバークロックメモリへのアップグレードもお勧めです。
メインメモリを交換・増設するときの注意点まとめ
フレームレートは設定で向上させるには解像度や画質を落とすほかになく、パーツのアップグレードが基本になります。そのためにはどのパーツの性能が不足しているか見極めが重要であり、ゲームプレイ中の状態チェックできるだけの知識があるとユーザー自身で改善することが可能です。
もし思っていたよりもフレームレートが低い時や少しでも改善したい際はパーツの稼働率と温度を調べるところから始めましょう。