個人用 VaultはOne Driveに追加された機能のひとつで、使用するには追加認証が必須のフォルダです。
これまでOne Driveを使っていたユーザーにも追加されているため共有トラブルや意図せずファイルを見られてしまった経験があるなら是非使いこなしたい機能です。そこで今回はOne Driveに追加された個人用 Vaultについてご紹介します。
個人用 Vaultはセキュリティを高めたフォルダとして使う
リリースされた直後は「パーソナル Vault」という名称でしたが、現在は「個人用 Vault」という名称に統一されました。One Drive直下に作られるフォルダ名も「個人用 Vault」となっており、アクセスするにはOne Driveにログインした状態でさらに追加の認証をパスしなければなりません。
2段階認証とタイマーロックで盗み見られない
2段階認証はユーザーが設定し絵いればこれまでもOne Driveへログインする際は必要でしたが、Windows10でMicrosoftアカウントを使ってログインしている状態では不要でした。
そのため離席中やパソコンの盗難に遭った際はOne Driveの中身を見られる・複製されるリスクがありました。個人用 Vaultはアクセスするために必ず毎回2段階認証を求められるためセキュリティが高く安心して利用できます。
さらに一定時間が経過するとロックされて再度2段階認証を求めることで離席中に操作されるため隙がありません。
共有機能を多用しているなら誤共有の防止にもなる
個人用 Vaultは他のユーザーと共有できない仕組みになっており、ファイルを共有することが多いシーンでも共有データと非共有データを分ける上で役立ちます。
誰とも共有することがない大切なデータは個人用 Vaultに移せば他のファイルと一緒に共有してしまうことがなく、共有設定を頻繁に変えることがあるユーザーに最適です。
必要がなければ無効化して非表示に
個人用 Vaultは必要がなければWEB上から無効にすることも可能です。共有機能を使わないユーザーや大切なデータを保存しないなら常に表示される個人用 Vaultショートカットは煩わしく、無効化してOne Drive内のフォルダ構成をすっきりさせましょう。
なお無効化する前に個人用 Vault内のデータは他のフォルダ等へ移動しておかないと無効化と同時に消去されてしまうため注意が必要です。
キャッシュされないため安全だがネット回線が遅いと使い勝手が悪い
One Driveはデータを全てダウンロードしておいて差分データを順次反映させることで常にパソコン内のデータが最新の状態を作ることができます。
ユーザーはOne Drive内のファイルを開くときにロールカルファイルと同様のレスポンスで扱えるため、One Driveが主なオンラインストレージとして選ばれる要因もなっています。
しかし個人用 Vaultはセキュリティ確保のためにローカルにキャッシュできず、その都度ダウンロードが終わってからファイルを開くことが可能になります。容量の大きいファイルはその分ダウンロードに時間がかかるためネット回線が遅い環境では快適に操作できないケースもあります。
まとめ
より安心してデータを預けることが可能でビジネスやプライベートでも汎用性の高い個人用 VaultはOne Driveをより安心して使うために必要不可欠な存在です。
2段階認証特有のスマホなどと連動させるワンタイムパスワード入力は一手間ですが、セキュリティを高める上で欠かせない操作なので慣れるまでの辛抱です。
日常的に使いこなせばアカウント情報や大切なバックアップデータの保管先としてOne Driveが理想的なクラウドサービスと言えるのではないでしょうか。