※当ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

Mini-DTXとMini-ITXの違いを比較

キューブ型などコンパクトタイプのパソコンでは一般的なATX規格よりも小さなMicroATXがよく使われますが、他にも省スペース設計の規格が存在します。

中でもMini-DTX規格とMini-ITXは互換性が高くMicroATXよりも小さいため、省スペースパソコンを作るならこのどちらかで組むことが一般的です。そこで今回はMini-DTXとMini-ITXの違いについてご紹介します。

Mini-DTXはAMDが提唱した製造コスト重視の規格

DTXはAMDが提唱した製造の効率化によりコストを下げられる規格です。実際にDTXを採用した製品はほとんど流通しませんでしたが、DTXを小さくしたMini-DTXは2019年現在製品としてリリースされています。基本的にはATXと互換性がありネジ穴の位置も共通です。

Mini-ITXはVIAが提唱したコンパクト設計の規格

Mini-ITXは工業製品などに組み込むことを想定して設計されたため、Mini-DTXよりも小さい分インターフェースは限られています。

自作パソコンとしてMini-ITXを選ぶなら大幅なアップグレードは諦めることになりますが、その分小さく場所を必要としない構成が可能になります。

拡張性の乏しさと構成パーツが割高な点は共通

MicroATXよりも小さなマザーボードの宿命として、パーツを搭載するスペースが足りないという問題があります。そのためMini-DTXとMini-ITXはノートパソコン用のメインメモリを採用し、マザーボード上のコンポーネントと干渉しないCPUクーラーが限られます。

ノートパソコン用のメインメモリは同容量のデスクトップ用メインメモリよりも高額な上にスロットも2本が一般的です。他にはSATAコネクタの削減やPCI-Expressスロットが少ないというゲーミング用途なら難しい面もあります。

グラフィックボードを搭載するならMini-DTXのほうが有利

サイズも特徴も似通っているMini-DTXとMini-ITXですが、ゲーミング用途でグラフィックボードを搭載するなら2スロット分のスペースを有するMini-DTXが理想的です。

Mini-ITXではPCI-Expressスロットが一本だけで2スロットのグラフィックボードを接続すると配線やパソコンケースに収める際に無理がありますが、Mini-DTXならPCI-Expressスロットが2本分用意されており心配不要です。

市場の主流はMini-ITXだが製品によってはMini-DTXに対応する場合もある

2019年現在の小型パソコンはMini-ITXが主力ですがMini-ITX製品もリリースされており、両方の規格に対応したパソコンケースも多く流通しています。

Mini-DTXとMini-ITXは縦の長さが203mmと170mm、横は同じ170mmのため、パソコンケースによってはMini-ITX用の製品がMini-DTXとして使えることがあります。

まとめ

3Dゲームをしない一般的な用途ならMini-ITXで十分ですが、ある程度快適にゲームプレイを楽しみたいなら2スロットのグラフィックボードを搭載できるMini-DTXがベストと言えます。

それぞれ別な企業が提唱した規格ではありますがATXとの共通化を捨てなかったことで互換性の高さは維持出来ており、パーツが高額になり選択肢が狭いことを許容できるなら初めて自作パソコンを始めるのにも向いています。