デスクトップパソコンの電源ユニットは一般的なATX・小型PC用のSFX・サーバー用のEPSの3種類しかなく、故障しても容易に互換品を探せますがノートパソコンの場合は簡単ではありません。
供給する電圧と電力量はもちろん接続するコネクタの形状はモデルによって様々であり、明確な規格もありません。そのためどのACアダプタが使えるか購入しなければ分からないことも多く、パソコン初心者にはハードルが高いです。そこで今回はノートパソコンのACアダプタ購入についてご紹介します。
車内用など予備としての購入はもちろん、故障に伴う購入時はタイミングが重要
ノートパソコンのACアダプタはメーカーによって扱いが様々であり、同じモデルで数年間変わらないメーカーもあれば機種ごとにACアダプタをリリースするメーカーもあります。
国内メーカーであればほとんど同じ型番のACアダプタが使い続けられるため、発売から3年以内なら純正ACアダプタを簡単に購入可能です。6年を過ぎるとメーカーも在庫を持たないケースも出てくるため純正品を諦めて互換品を探す確率が高くなります。
さらにこれが海外メーカーになると一気にシビアになり、パソコンのモデルチェンジと同時に純正品を購入できなくなるケースが多くあります。中には法人向けラインナップとして長く入手可能なこともありますが、発売から3年経つと絶望的です。
コネクタの内径・外径・長さが計測できればACアダプタの製品仕様から検索可能
純正品のACアダプタを諦めて汎用品のACアダプタを探す場合、電圧とアンペア数が合っていることを確認した上でコネクタのサイズをチェックする必要があります。ノートパソコンの充電コネクタは数十種類も存在しており、デジタルノギス等で正確に計測できれば適合表に載っていない機種でも互換品を探せます。
計測する部分はコネクタの穴の直径である「内径」、コネクタ全体の直径である「外径」、「コネクタの端子部分の長さ」の3カ所ですが、ACアダプタを紛失している場合はパソコン側のコネクタから計測して推測することになります。
社外品のACアダプタを使っていると製品保証が受けられないケースも
純正品よりも安価な汎用品のACアダプタは職場と自宅にそれぞれ置きっぱなしにして手荷物を軽くする2台目とて購入を勧める販売店・メーカーがありますが、もしパソコンが故障した際にどうなるかまでは説明されていません。
多くのメーカーが純正品のACアダプタしか認めておらず、仮に保証期間内であったとしても汎用品のACアダプタ使用を理由に有償修理へ切り替えるケースが存在します。
実際に電源に関する修理の際はノートパソコンとACアダプタをセットでメーカーの修理センターへ送ることが徹底されており、純正品を紛失して汎用品を使っている際は純正品のACアダプタを修理費用として購入することになったり、保証内容が適応されず高額な修理見積もりが届く例があります。
まとめ
ノートパソコンのACアダプタは純正品を購入しようとするとその金額に驚き、価格差から汎用品を購入してしまうユーザーも少なからずいますが電源の品質はノートパソコン本体の故障率にも影響する点は覚えておきましょう。
純正品のACアダプタが届くまでの短期間の使用ならまだしも常用するにはそれなりに信頼のおけるメーカーを選び、異常な発熱や高周波音を感じた際はノートパソコンを守る為に使用を中断すべきです。
このようなACアダプタに関するトラブルを避けるためにもノートパソコンを購入するなら予備の純正ACアダプタも一緒に購入しておくことをお勧めします。
