新元号に対応するためのアップデート提供を様々なメーカーが進めていますが、メーカーがサポート終了した製品やメーカーそのものが他社へ吸収合併や撤退した製品では新元号への対応が行われません。
たかが年号表記の変更と軽視されがちですが、日付はソフトウェアにとって重要な意味があり過去にも2000年問題等の事例があります。そこで今回は新元号への対応とサポートについてご紹介します。
元号を採用しているのは日本だけ
かつてアジア圏を中心に各国が独自の元号を使用していきましたが、現在でも元号を採用しているのは日本だけです。そのためWindowsの日付表示を西暦から平成に変更するだけで強制終了や動作が不安定になるソフトウェアは以前から確認されていました。
中には表面的なプログラム修正で元号へ無理矢理対応させていたソフトウェアもあり、そのような製品では今回のような新元号へできるかどうか怪しいと言わざるを得ません。
新元号に変わることで多くのソフトウェアが影響を受ける可能性が高い
日本独自の文化である元号にネイティブで対応しているソフトウェアもありますが、西暦をベースにソフトウェア開発を行うメーカーの方が一般的です。このような場合は西暦から元号に表記を合わせてプログラムを修正しますが、日付というプログラムの根幹に関わる部分故に簡単な物ではありません。
新元号に変わることでOSとの連携がどうなるか不確かなこともあり、修正プログラムの提供が遅くなることを告知するメーカーも出てきています。いずれにせよ何かしら問題が出るということは理解しておきましょう。
メーカーがサポートしていないソフトウェアではトラブルが起きても手立てがない
ソフトウェアメーカーが修正プログラムを開発してくれば仮に問題が起きても対処できますが、サポート期間が終了していると大問題です。OSが新元号に対応してもソフトウェア側が正常に動作することは限らないためサポート期間中かどうか確認することは大切です。
Microsoft Officeではサポート期間が終わったOffice2007以前の製品に関して新元号へ対応するための修正プログラムをリリースしないことを表明しており、サポートが終了しているユーザーは問題が起きる覚悟の上で使い続けるかOfficeを購入するか選択を迫られています。
メジャーなソフトウェアは修正プログラムや最新バージョンの購入で解決できる
MicrosoftやAdobeなど大手ソフトウェアメーカーの製品なら修正プログラムの導入や最新バージョンの製品を購入することで新元号へ対応できます。しかし個人や有志でリリースしているソフトウェアではどうなるか分かりません。
中には個人の趣味として開発し無償配布しているソフトウェアもあり、私的な時間を削ってまで新元号へ急いで対応するかどうか何とも言えないところです。
もし趣味や仕事でマイナーなソフトウェアや無償配布されているソフトウェアを使っている際は新年号へ対応する可能性があるかどうか調べ、長く更新されていないなら別なソフトウェアへ切り替えることも検討しましょう。
まとめ
あらゆるメディアで騒がれている新元号ですが、実際にどんな問題が発生するか否かは不明です。仮に問題が起きても実用面で支障がなければ良いですが、新元号へ切り替わってしばらくしてから問題が起きる可能性も残っているためソフトウェアメーカーの新元号への対応状況とサポート期間のチェックは早めに済ませましょう。
もしサポート期間が終わろうとしているソフトウェアがあるなら早い段階で最新版へ乗り換えてトラブルに備えることをお勧めします。