VPNとはネットワーク同士を繋ぎ、さらに通信を暗号化することでネット回線をどんな通信に使っているか分からなくするネットワーク技術です。昔から企業の拠点間接続などに多用されてきましたが、最近では個人の情報保護やネットワーク制限など事情から一般ユーザーでも利用が広まりつつあります。そこで今回はVPN接続とオンラインゲームの関係についてご紹介します。
VPN接続はVPNサーバー経由で接続する技術
通常ネットサービスを使用する際はパソコンからネット回線を経てネットサービスの提供先へ直接つながります。ネット回線側ではパソコンからどんな通信をしたか分かってしまい、ルーターなどネットワーク機器に手を加えることで様々な通信内容をのぞき見ることが出来ます。
無料のWIFIスポットが危ないと言われるのはこのためですが、VPN接続ならこの問題を解決可能です。VPN接続はパソコンがVPNサーバーと直接つながり、VPNサーバー経由でネット接続する上に、通信内容を常に暗号化するため通信の傍受が困難になります。
さらにネットサービス側からは無料のWIFIスポットではなくVPNサーバーと通信したように見えるため、どこからアクセスしているのか分かりにくくなります。
回線事業者がサービス提供するVPN接続は接続拠点を選べる
回線事業者が提供するVPN接続は接続するサーバーを選ぶことで日本以外からのアクセスに見せかけることができます。オンラインゲーム含むネットサービスはサービスを提供する国やエリアを限定していることがあり、サービス提供エリアからの接続に見せかけることでブロックされなくなります。
例えばネット回線の地域からサーバーを割り振るオンラインゲームならプレイヤーが少ないアジア向けサーバーからプレイヤーの多い北米サーバーへ接続できるようになります。またゲームサーバーに近い地域のVPNサーバーへ接続することでPing値を改善できる場合もあります。
個人でVPNサーバーを立てればどこでも自宅のネットワークにつながる
VPN接続は個人ユーザーが自宅にVPNサーバーを立てて運用する方法もあります。回線速度は向上しませんが、フリーWIFIなどセキュリティの心配があるネット回線も、自宅のVPNサーバー経由で暗号化しながらネット接続するため情報漏洩のリスクが大幅に軽減されます。
またネットワークプリンタやNASへのアクセスはもちろん、自宅のパソコンの電源を入れて遠隔操作も簡単になります。帰宅前にパソコンの電源を遠隔操作でONにしておいて帰り着いたら即ゲームプレイする使い方や、外出先から自宅のパソコンを操作して必要なファイルを転送するなど利便性が高まります。
VPN接続ならフィルタリングを回避できる
公共WIFIなどの無料で利用できるWIFIスポットは接続できるサイトに制限をかけるフィルタリングが有効になっていることが多く、スマホからオンラインゲームへ接続できないこともあります。
しかしVPN接続なら通信内容が全て暗号化されるためフィルタリングの影響を受けずにネット閲覧やゲームプレイが出来てしまいます。もちろん自宅のWifiルーターや職場のネット回線に設定されいるフィルタリングも突破できますが自己責任で
使いましょう。
オンラインゲーム特化のVPNサービス「WTFast」
通信の暗号化に加えて通信の最適化でPing値の向上や安定接続を謳うVPNサービスも存在し、WTFastなどのオンラインゲーム向けVPNサービスが有名です。ASUSのゲーミングWifiルーターではWTFastのアカウントが一台分付属しており、1年間99.9ドルのWTFast利用料を節約できます。
まとめ
VPN接続は導入こそハードルが高いですがスマホなら専用アプリの導入だけで設定できるケースもあり、普及に伴って徐々に敷居が下がってきています。もしゲームサーバーやラグに悩まされている場合はネット回線の見直しと合わせてVPN接続も検討してみることもお勧めです。