2020年1月にサポート終了を迎えるWindows7は2019年時点でも3割以上のシェアがあり、個人ユーザーはもちろん企業でも多くが現役で稼働しています。
サポート終了前にWindows10へ移行することが理想ですが、入れ替えにかかるコストやWindows7でしか動作しないソフトウェア・ハードウェア資産も多く今後もWindows7は稼働し続けると思われます。
これまでもMicrosoftはサポート終了するOSに対して企業向けに有償のサポートを提供しており、Windows7についても提供予定となっています。そこで今回はサポート終了後もアップデートを受けられるWindows 7 Extended Security Updates(ESU)についてご紹介します。
サポート終了後は定期アップデートの提供がなく、不具合や脆弱性が修正されない
OSのサポートが終了後もOSの新規インストールや運用継続は可能ですが、毎月Microsoftから提供されていたアップデートがなくなります。
不具合の修正や大規模ウイルス感染のリスクがある脆弱性の修正が行われず、あらゆる攻撃の標的にされやすくなり危険な状態と言えます。
Windows7をこれまで通りに運用するならESUで延長サポートを受けるべき
Microsoftのサポート終了後も継続してアップデートの提供を受けるにはWindows7 ESUに申し込みすることが理想的です。最大提供期間は3年間ですが移行期間を2020年1月よりさらに延長し、仮想マシンなどへ置き換えるには十分な猶予を作れます。
Windows 7 ESUの適応条件が緩和され中小企業でも申し込み可能に
Windows7 ESUは当初、大企業向けのボリュームライセンスを取得している一部のエディションに限定されて提供予定でした。しかし適応対象が緩和され、通常ライセンスであっても対象のエディションならばWindows7 ESUの申し込みが可能になりました。
対象のエディションはProfessionalおよびEnterpriseのため、HomeエディションならProfessionalへアップグレードが必要です。
Windows 7 ESUの維持費は高額なため導入は慎重に
Windows7 ESUの利用料は1年目が50ドル、2年目が100ドル、3年目が200ドルとなっており、パソコン1台ごとに支払いが必要です。
仮に3年間Windows7 ESUを利用すると350ドルがパソコン1台ごとに請求されるため、安易にすべてのパソコンで申し込むとコストが跳ね上がってしまいます。
まとめ
Windows7 ESUは完全移行が終わりそうにない企業ユーザーにとって最終移行期限を3年先まで延長できる最後の手段です。
もちろん費用はかかりますが仮想マシン化やオフラインで稼働できるよう運用変更するには年単位で検証が必要なケースもあり、これまで諦めていた中小企業にも十分な移行期間を得るチャンスができたと言えるのではないでしょうか。