ドライバはOSがハードウェアを使用可能にする上で必要不可欠な物ですが、対応するドライバを探してインストールする必要があります。OSを再インストールした際や新しいハードウェアを追加する際はユーザーが最新のドライバを用意してインストールする作業を繰り返し、定期的に新しいバージョンのドライバがリリースされればアップデートを行うという手間があります。
しかし最新のドライバではこれらの手間から解放されドライバを気にすることなくパソコンを使えるようになる時代が来ようとしています。そこで今回はドライバを探す必要がなくなるWindows Modern Driver(UMD)についてご紹介します。
Windows Updateで配布されるためユーザーがネット検索する必要がない
従来ドライバはハードウェアメーカーのWEBサイトから型番検索し、適合するものをダウンロードしますがUMDではWindows Updateから自動配信されます。これによりユーザーはネットに接続するだけで自動的にインストールが終わるのを待つだけになります。
仮にハードウェアメーカーの撤退やWEBサイトが閉鎖されてもWindows Updateから引き続き入手できるためユーザーは安心して古いハードウェアを使い続けることができます。
自動的にアップデートされるためドライバの更新を気にかけなくても良い
Windows Updateで配信されることの利点はアップデートにもあり、一切操作をしなくても最新のドライバへ更新されることでパソコンに詳しくないユーザーもドライバに起因するトラブルや脆弱性を回避できます。
今までドライバの更新をチェックする様々なソフトウェアが登場し、一般販売されているものもありますが全てのドライバがUMD化すればそのようなソフトウェアとも無縁になります。
UMDから旧バージョンのドライバへロールバックは非推奨
UMDはWindows10 October 2018 Updateから始まった新しい試みのひとつですが、一度UMDを使いドライバを更新すると旧バージョンのドライバへ戻すことは困難です。実際にUMDを初めてリリースしたIntelも作業が複雑な上にOSを不安定にさせる可能性が高いという理由で推奨していません。
Intelを中心に今後はドライバ提供の発展形として普及する見込み
IntelはIntel Graphics用のドライバをUMDでリリースしており、他の製品用ドライバもUMDでリリーする予定です。ドライバと専用のソフトウェアを組み合わせるハードウェアの場合は、ドライバをUMD・ソフトウェアをMicrosoft Storeで配信することで多くの製品に対応できるため今後はUMDがドライバの配布方法として一般的になると予想されます。
まとめ
UMDは登場したばかりですがユーザーとハードウェアメーカーの双方にメリットがありMicrosoftも推奨しています。同じパソコンを複数台所有していればWindows Update同様にUMDもローカルネットワーク内で共有され更新が早くなるため企業ユーザーにとっても大きなメリットであとは間違いありません。
しかしドライバ側の不具合が起きたときにバージョンを戻しにくくなったことは確かですのでリリースされたばかりのUMDを避けられるWindows Proでの利用をおすすめします。