個人ユーザー向けに販売されているNASの中にはUSB接続の外付けHDDと同じコンセプトで設計したシングルドライブNASがあります。
価格も手ごろで最近では信頼性の高いNAS用HDD採用を謳うこれらの製品は初めてNASを購入するユーザーによって魅力的ですが、その反面一般的にはHDDが交換できないというデメリットを抱えています。
そこで今回は国内メーカー製シングルドライブNASのHDD交換と注意点についてご紹介します。
シングルストレージNASはHDD交換できないメーカーあり
NAS用OSが関係するためメーカーが公式にHDD交換を認めていないNASではただHDD交換しただけでは動作しないモデルが一般的です。NAS用OSはHDD上にインストールされている場合と基板上のROMへインストールされている場合があり、製造コストの安い前者の方がシングルドライブNASで多く採用されています。
もし後者のROMタイプならHDDを交換してもフォーマットだけで使用可能になります。
シングルドライブNASの分解は採用HDDを隠すため高難度
シングルドライブNASは各メーカーが価格競争を続けており、低価格を実現するためにパソコン向けの安価な汎用品を採用するモデルが一般的です。
同一モデルであっても製造時期によって複数メーカーのHDDを使って製造することも多く、NAS向けHDDを採用しているモデルに比べ信頼性が劣ります。
そのため内蔵しているHDDの詳細が分からないように隠しネジや特殊ネジ、はめ込み式を駆使して分解の難易度を上げており工具やツールを揃えておくことがお勧めです。
Buffalo製シングルドライブNASは最も困難
Buffalo製シングルドライブNASはOSをストレージ内にインストールしている機種しかなく、HDDを交換した後にOSの際インストールが必須です。
しかしOSは公式に配布されておらず、各種ソフトウェア経由で手動インストールする作業を初心者が理解することすら困難です。それでももし全行程をクリアすることができれば任意の容量のHDDへアップグレードが可能です。
IODATA製シングルドライブNASはモデルによって様々
IODATA製シングルドライブNASはOSがROMにインストールされている製品とHDD上にインストールされている製品が混在しています。中にはHDDの製造番号が異なると認識しない製品もありNASの購入前にHDD交換の事例があるかどうか調べた方が良いです。
Sony製nasneはHDD交換不可
パソコンだけでなくプレステともつながりレコーダーとしても機能もあるnasneは工場出荷時のHDDから異なるHDDへ交換しても認識しません。
初期のモデルはHDD交換可能でしたがファームウェアをアップデートすると対策済み製品同様に交換できなくなります。もしnasne本体のHDDをアップグレードするなら購入してすぐに対策済みファームウェアかどうかバージョンで確認がお勧めです。
まとめ
シングルドライブNASのHDD交換は製品ごとに難易度が大きく異なりますが、購入時に交換事例があるかどうかを確認すれば修理やアップグレードをユーザー自身で行うことができます。
また汎用HDDを採用した高機能なNAS製品へ信頼性の高いNAS向けHDDを載せ替えて独自の構成を楽しむという遊び方もあり、せっかく購入するならユーザーの自由度が高いNAS製品がおすすめです。
ゲーミングPCと組み合わせる場合は「ゲーミングNASのメリット」を参考にしてください。