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DisplayPort2.0とは?DisplayPort1.4との違いを解説

ゲーミングモニター用の映像端子として2019年現在HDMIとDisplayPortがスタンダードですが、いずれも8K解像度の60Hzネイティブ表示には対応していませんでした。

4Kの次世代規格である8Kはデータ量が膨大なため60Hz表示時には映像を圧縮して転送する必要があり、映像通信規格の帯域不足が足かせになっています。

そのような中でDisplayPorが次のバージョンで帯域幅を増やしネイティブ8K60Hzに対応することが決まり、順次製品に採用されていくとみられています。そこで今回はさらに高速になったDisplayPort2.0についてご紹介します。

DisplayPort1.4から帯域幅は約3倍

現行で最新だったDisplayPort1.4は1.3から引き継いだ理論値最大25.92Gbpsの帯域に映像圧縮を追加した規格でした。不足する帯域をデータ圧縮で補った結果、8K30Hz表示にこそ対応しましたが60Hzには未対応でした。

そして新しいDisplayPort2.0では帯域幅が約3倍の77.37Gbpsへ強化されたことでデータ圧縮がなくとも8K60Hz表示が可能になりました。ゲーミング用途であれば60Hzは最低ラインであるため、今回のバージョンアップにより8K解像度で快適なゲームプレイをするための映像規格はほぼ完成したと言えます。

DisplayPort2.0の最大ネイティブ解像度は10K60Hz

ネイティブ8K60Hz対応したDisplayPort2.0ですが、データ圧縮なしの最大ネイティブ解像度は10K60Hzに達します。さらにデータ圧縮を有効にすれば4Kの4倍に相当する16K60Hzにも対応する規格になりました。

実際に16K60Hzという環境を一般ユーザーが用意することはまだ現実的ではありませんが、映像編集や研究の分野では今後必要とされる解像度を見越した仕様と言えます。

デイジーチェーンでもトリプル4Kにネイティブ対応

DisplayPortの利点であるデイジーチェーンは、DisplayPort接続のモニターから他のモニターへ接続して映像表示が可能になる技術です。通常、トリプルモニター構成時はグラフィックボード側に映像出力端子が3つ必要ですがDisplayPortのデイジーチェーンなら一本で済みます。

配線が大幅に簡略化される上にトラブル時もケーブルをたどることなく作業ができる点はパーツ交換やメンテナンスで分解しがちなゲーミングデスクトップパソコンには嬉しい機能です。

従来のデイジーチェーンDisplayPortではトリプルモニター時はフルハイ解像度が限界でしたが、DisplayPort2.0では4K90Hzにネイティブ対応することで幅広いユーザーにメリットがあります。

まとめ

新しいDisplayPort2.0は4K解像度のさらなる普及を推し進め、次世代の8Kや16Kまで見据えた規格と言えます。対応製品は2020年以降にリリースされますが他の規格同様対応機器が入手しやすくなるまでにはもう数年かかるとみられます。

それでも高解像度のマルチモニターを必要とするケースは多いため期待せずにはいられません。もし4Kマルチモニターへの入れ替えを検討しているならDisplayPort2.0対応製品が出そろうまで待ってみるのも手ではないでしょうか。