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Bluetooth規格と音質の差とは

ワイヤレスキーボードやマウスといった入力機器はもちろん、ゲーミングヘッドセットなど音響機器にもBluetoothが採用されることが多くなりました。パソコンの方もノートパソコンではBluetooth内蔵が一般的になり、デスクトップパソコンであっても簡単にUSB接続のBluetoothアダプタを扱えるため普及が進んでいます。

しかしBluetoothのバージョンごとの差は分かりにくく、中でも音声データの扱いについては注意すべき点もあります。そこで今回はBluetooth規格と音質の差についてご紹介します。

Bluetoothオーディオの通信規格はBluetooth 2.1+EDRが元になっている

最も一般的なBluetoothオーディオの通信規格はA2DPというプロファイルで定義されています。A2DPはBluetooth 1.1で初めて作られ、Bluetooth 2.1+EDRが登場すると扱えるビットレートが引き上げられたため音質も上がりました。その後A2DPは更新されることなく現在もBluetoothオーディオ通信の主流です。

Bluetooth3.0以降のハードウェアでも音声データのやり取りはBluetooth 2.1+EDRで行う

一般的なパソコンの規格ならハードウェアのバージョンが上がるごとにパフォーマンスも向上しますが、Bluetoothに限ってはマイナーバージョンアップを繰り返しており劇的な性能向上はほとんどありません。

さらに音声通信はBluetooth 2.1+EDRの頃からアップグレードされておらず、Bluetooth 5.0同士で音声通信する際はBluetooth 2.1+EDRでデータの受け渡しが行われています。

もしヘッドセットのためだけにBluetoothアダプタを導入するなら、無駄に高い最新世代のBluetooth機器よりもお得な従来品が音質も変わらずおすすめです。

aptXやAACコーデックに対応したBluetooth機器同士ならさらに高音質だがベースはA2DP

音声データ圧縮技術であるコーデックは膨大な種類がありますが、A2DPではSBCというコーデックが標準仕様となっています。そして最近ではaptXやAACといったより高音質なコーデックを採用したBluetooth機器が登場し、それぞれのコーデックに対応した機器同士ならSBCよりも高音質で音楽を聴くことができるようになりました。

しかしコーデックが異なるだけで通信はA2DPプロファイルが使われるため、Bluetooth3.0より上の世代へアップグレードするよりもaptXやAACといったコーデックに対応しているかどうかが重要になります。

パソコンと接続するならaptXコーデック対応製品がベスト

Apple製品が主なターゲット層のAACに対し、aptXコーデックはAndroidやWindowsを中心に普及しています。USB接続のBluetoothアダプタもaptX対応製品の方がラインナップが豊富です。

aptXをさらに高音質にしたaptX HDコーデック製品もリリースされており、長く付き合う上でもaptXコーデックは有利とみられています。

まとめ

Bluetooth規格が省電力化や長距離通信に舵を切る中、オーディオ向けのプロファイルはBluetooth 2.1+EDRでストップしたままです。そのため最新のBluetooth5.0機器だから全ての性能が良いとは限らず、オーディオに関しては特にその傾向が強いと言えます。

もちろん最新コーデックによる高音質な通信も可能になりましたが、Bluetoothアダプタ側も対応していなければ恩恵を得ることができない点には注意しましょう。