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ノートパソコンの分解クリーニングに必要なツールと注意点

ノートパソコンはデスクトップパソコンよりもメンテナンスが難しく、ホコリに関してはエアーダスターだけではホコリを奥に押し込んでしまうケースも珍しくありません。

特に寝室や土足で使用している部屋など慢性的にホコリが舞いやすい使用環境では短期間で排気口が詰まりやすく、1年に1回程度の分解クリーニングは長く安定してノートパソコンを使う上で大切な作業です。そこで今回はノートパソコンの分解クリーニングに必要なツールと注意点についてご紹介します。

帯電性の手袋や広い作業スペースが確保できない場合は分解を諦める

デスクトップパソコンと違いノートパソコンのパーツは直接人の手が触れることが想定されていないため、金属端子等がむき出しになっています。これらの箇所に皮脂が付着すると腐食や接触不良の原因になるため、作業用の手袋は必須です。

もちろん基板は静電気に弱いため、帯電性のあるシリコン素材や通電性のある金属素材を採用した手袋を用意しましょう。また分解したパーツやネジを置く広めのスペースも必要です。

ネジの長さは0.1mm単位で長さが異なることも多く安易に混ぜると危険

各パーツを固定しているネジは一見全て同じように見えますが、使用されている箇所によって数mm単位でネジの長さが異なることがあります。

間違って本来使用されていたネジより長いネジを使用して組み立てると基板やケーブルにネジが接触し、破損させてしまうため、どこに使われていたネジなのか記録を付けながら作業しましょう。確実に作業するなら分解図を書きながらその上にネジをテープ止めしていくという方法があります。

ギターピックや特殊ドライバーを揃えるとスムーズに分解できる

ノートパソコンはプラスネジだけでなく、星形や6角形に似たトルクスネジが使われている製品も多くあります。中でもトルクスネジは工業製品向けのネジとして普及しているため海外で組み立てを行っているノートパソコンでは一般的な存在です。

さらにネジのサイズも幅が広いため、ビットを交換して様々なネジに対応できるドライバーセットを購入しておくとどんなパソコンでも分解に困りません。またノートパソコンのボトムケースやキーボードはプラスチックの爪で固定されていることがあり、隙間をこじ開けて分解する必要があります。

その際はスマホの分解ツールとして販売されているものやクレジットカード等も使えますが、一つ100円ほどで購入できるギターピックを厚さ別に数枚用意しておくと便利かつ傷を付けずに分解できます。

マザーボードに繋がっているフラットケーブルはデリケート

ノートパソコンのボトムケースやパームレストを外す際にケーブルが邪魔になることがあります。一般的な皮膜のあるケーブルならよほど乱雑に扱わない限り破損しませんが、薄くシート状になっているフラットケーブルは慎重に扱わないと簡単に破損します。

取り外す際はロックバーを起こしてゆっくり引き抜き、無駄な力が入らないよう注意しましょう。フラットケーブルは専用品のため破損させてしまうとメーカーに修理を依頼しなければなりません。

エアーダスターとブラシでホコリを徹底的に取り除く

分解してCPUクーラーとヒートシンクまでたどり着いたらエアーダスターでホコリを飛ばしますが、ホコリが塊になっている場合はブラシで塊を崩しながらクリーニングしていきます。無理にエアーダスターだけでクリーニングを試みるとデリケートなCPUファンにダメージを与えかねないため注意しましょう。

ネジ止め剤を使い振動や衝撃でネジが緩まないように固定する

パソコンに使われているネジをよく見ると、ネジ山に茶色や青色の付着物があります。これはネジ止め剤と呼ばれる接着剤の一種で振動や衝撃でネジが緩むことを防ぐ効果があります。

パーツを組み立てる際はネジ山とネジを締めたときの感覚を確かめ、ネジ止め剤が不足している際は必要に応じて継ぎ足しながら組み立てます。ネジ止め剤は数回の分解でほとんど効果を失ってしまうため、頻繁にノートパソコンのアップグレードをする際にもネジ止め剤を補充していく必要があります。

まとめ

ノートパソコンは省スペース化のために複雑な構造をしており、デスクトップパソコンよりも慎重な作業と正確なツールが必要です。しかしこれらの工具やツールはノートパソコン以外の分野でも広く使われているため、一式揃えておくと様々なところで活躍してくれます。

もしノートパソコンを所有していてこれからユーザー自身でアップグレードや分解クリーニングをする予定があるなら早めに揃えておくことをおすすめします。