パソコンのアップグレードできるパーツの中で最も一般的なメインメモリの増設ですが、他のパーツ同様に事前に下調べが重要です。今回はメインメモリの交換・増設時の注意点についてご紹介します。
メインメモリ選びはマザーボードの型番調べから
今使っているマザーボードの型番を調べてメーカーサイトで動作確認済みメインメモリ一覧表をチェックします。もしリストにないメインメモリ製品を選ぶときは相性返品保証がある店舗やネットショップで購入しましょう。
希なケースではあるもの、メインメモリには仕様上問題ないはずなのに動作しないことやメモリを認識しないトラブルが発生する製品が存在します。原因がはっきりしないことが多く、「相性」が悪いと表現されます。この場合メインメモリを他の製品に交換するほかに対処法がなく、基本的に返品ができないパソコンパーツの世界では昔から返品保証を重視します。
メインメモリは早ければ早いほどよい
CPUの動作速度に対しメインメモリは非常に遅く、より高クロックで高性能なメモリはゲーミングパソコンでは必須です。ゲームパフォーマンスもメモリの動作クロック次第で大幅な性能向上が見込めるゲームタイトルが数多くあります。
異なるメインメモリの組み合わせは慎重に
一般的な取り付け方法であるメインメモリを高速化するデュアルチャンネルは2枚のメインメモリ基板を並列化することで高速動作させます。デュアルチャンネル構成は異なるメインメモリ基板でも容量が同じなら性能が低い方に合わせて動作するため、メインメモリ増設時はある程度混在しても影響はほとんどありません。
後から増設するメインメモリは何でも使えた方がコストが安く済むため、多くのユーザーがメインメモリ増設時は混在状態にしています。しかし、元々搭載していたメインメモリがデュアルランク製品だった際は同じ製品を増設すると性能を落とさずに増設できるため、購入前に今使っているメインメモリ基板の仕様チェックは必須です。もしメインメモリをすべて入れ替える際もデュアルランク製品が高性能なためお勧めです。
ヒートスプレッダー付きメモリは使用環境に合わせて選択
現行のDDR4は全世代よりも消費電力が少ない分、発熱も押さえられておりヒートスプレッダーは放熱よりも防塵の役目で取り付けられています。もし寝室や足元に直置きなどホコリが多い場所にパソコンを設置している場合はヒートスプレッダー付きのメインメモリなら内部クリーニングも簡単でホコリからも守られて安心です。
取り付けは何度も繰り返すと危険
メインメモリ基板の取り付けはマザーボードに付属するマニュアルを見ればほとんど場合は問題なく取り付けできますが、認識しない際やエラー表示が出た際は慎重に対応しましょう。
安易に力を入れてメインメモリの抜き差しを繰り返すとマザーボード側のコネクタを破壊することもあるため、エラーメッセージが表示されている場合は内容をよく調べてから作業を開始します。マザーボード側のコネクタが破損するとマザーボードの交換が必要になるため、メインメモリを外して再取り付けする際は目視でよく状態を確認してから優しく作業しましょう。
まとめ
一般的なアップグレード故に見落とすポイントも多いメインメモリ増設ですが、よく調べてから購入すればゲームパフォーマンスの向上が見込めます。作業の難易度が低いからこそこれを期にパソコンのアップグレードを初めてみてはいかがでしょうか。