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2019年版ノートパソコンのストレージ事情

ストレージ製品は高性能化が進んでおり、中でも内部空間が限られて設計がシビアなノートパソコンでは最新のコンパクトなストレージ製品が多く採用されます。

OSの起動時間やレスポンスはCPUよりもストレージ性能が深く関わっているため、購入する前にストレージの仕様と特徴を理解することは非常に重要です。そこで今回は2019年版ノートパソコンのストレージ事情についてご紹介します。

従来通りガラスプラッタのHDDを搭載して価格を上げない製品群

企業向けや価格を抑えたモデルでは従来通りHDDを採用するケースが目立ちます。ノートパソコン向けの2.5インチHDDは一般的にガラスプラッタのため衝撃に弱く、回転数も遅いため読み書きが低速というデメリットがあります。

その分、製品価格は抑えられておりユーザー自身でSSDへ換装できるなら購入する価値はあります。もし換装せずにHDDのまま運用するならHDDに防振ゴムが取り付けられているか、HDDの表と裏が逆になっていないか確認することをおすすめします。

ハイブリッドHDDで性能と価格のバランスを取っている製品群

キャッシュとして低容量のSSDとHDDを組み合わせたハイブリッドHDDはパソコンの価格に影響なく読み書き性能を上げることが可能です。

キャッシュ容量を超えるファイルの読み書きではHDDと同等の遅さになるため限定的な効果しかありませんが、HDDとハイブリッドHDDの価格差が少なく採用しても製品価格に影響がありません。もしユーザーが性能に満足できなければSSDに換装するという選択肢も残されており、購入費用を抑えたい場合には有力な購入候補のひとつです。

SSDとHDDの両方を搭載した製品群

BTOや富士通のパソコンに多く、性能と保存容量のバランスが取れた構成です。富士通の場合はかなり容量の小さい120GBのSSDを採用したモデルも存在しますが容量の大きいデータをHDDへ移せば実用面で問題はありません。

他のメーカー製パソコンでも光学ドライブを内蔵ストレージへ換装すれば同様の構成に変更できますが、最初からSSD+HDD構成になっている製品の方が冷却面で期待できます。

M.2 SSDで高性能・高価格な製品群

ゲーミングノートパソコンや携行性を重視したモデルではM.2 SSDが主流となっています。製品価格は高くなりますがSATA接続のSSDよりも高速で筐体を薄く設計できるという強力なメリットがあります。256GBや512GBといったそこそこ大容量の製品が主流ですが、もしユーザーが分解できるモデルならさらに大容量のM.2 SSDへ交換できます。

Intel Optane メモリーでHDDを高速化した製品群

NECやゲーミングノートパソコンで増えているIntel Optane メモリー採用モデルは大容量ながら高速な読み書き速度を実現しています。Intel Optane メモリーが高価なため製品価格にも影響が出ていますがIntel Optane メモリーとHDDをより大容量なパーツへ交換してアップグレードも可能であり、将来性のある構成と言えます。

eMMCは低価格で勝負しているパソコンに多く採用

Windowsタブレットやスティックパソコン、3万円以下の低価格パソコンで主流なeMMCは性能と耐久性でSDDに大きく劣りますが価格を抑えることができます。

マザーボードにオンボードで実装されている製品とSATA接続を採用した製品があり、後者ならユーザーがHDDやSSDに換装可能ですが流通しているモデルは非常に少ないという問題があります。書き換え可能な回数がSSDよりも少なく、メインパソコンとして使用するには危険な選択肢です。

まとめ

2019年現在のノートパソコン向けストレージはHDDと新たに登場した製品が混在しメーカーによって方向性が大きく異なります。その中でもIntel Optane メモリーは大容量で高速という癖のない性能で万人受けする構成のひとつです。

予算が潤沢ならSSDをメインに構成したモデルも魅力的ですが値崩れが起きやすく、ユーザー自身でストレージを交換できない機種には注意しましょう。