SSDは書き換え回数が多いほど製品寿命に近づくため不要な書き換えであるキャッシュやOS設定を見直すことがSSDの製品寿命を伸ばすことにつながります。今回はSSDの使用を抑えることが出来る設定方法についてご紹介します。
通常のデータ書き換えは問題にならない
いくらデータの書き換えで寿命が縮むとはいえ、一般的なインストールやアンインストールではほとんど影響がでません。SSDを酷使しがちなデータの書き換えを頻繁に行う特定のソフトウェアやOSの機能は限られており、これらを止めてHDDへアクセスを分散させることでSSDの延命が可能です。
キャッシュを行う機能を停止またはHDDへ移動する
キャッシュとは一時的にデータを保存する行為のことで様々なソフトウェアが独自に保存している場合やOSが保存している場合など様々です。キャッシュは頻繁に更新されることが多くSSDの書き換え回数を増やす主な要因となっています。インターネットブラウザはWEBサイトの読み込み速度を早くするため画像などをキャッシュし、インストールプログラムはインストール時に使うデータをキャッシュしてスムーズにファイルコピーを行います。
インターネットブラウザのキャッシュ先フォルダを変更する
ネット回線が速い場合はキャッシュの恩恵がほとんどないため、キャッシュ容量を最小に設定変更した上でキャッシュに使用するフォルダをHDDやRAM Diskへ移動させます。ブラウザを複数使い分けている場合はブラウザごとに設定の変更が必要です。頻繁にファイルのダウンロードを行う場合はデフォルトのダウンロード先フォルダをHDDへ変更することも効果的です。
仮想メモリをオフまたはHDDへ移動する
メインメモリの空き容量が不足した際にストレージの空き容量をメインメモリの一部として使用する仮想メモリは膨大な数の書き換えを行います。十分なメインメモリを搭載しているゲーミングパソコンではオフに設定変更することで無効化します。ただしAdobeなど動画や画像を扱うソフトによっては仮想メモリが無効になっていると警告表示や起動できないことがあるため、その際はSSDではなくHDDの空き容量を使うように設定変更します。
Microsoftアカウントでログインせずローカルアカウントへ戻す
Windows8から導入されているMicrosoftアカウントは常にアプリやOneDriveのデータを更新しています。使っていないストアアプリを削除しOneDriveを止めて他のクラウドストレージへ乗り換えることでさらにSSDの書き換え回数を減らすことにつながります。もしどうしてもMicrosoftアカウントが必要な際はアプリ単独でMicrosoftアカウントを使い、Windowsへは従来のローカルアカウントのままログオンしましょう。
標準のメールアプリやOutlookは他のメールクライアントへ乗り換える
パソコンでメール設定をしている際はDドライブなどHDDへインストールできるメールクライアントへ乗り換えます。Windows標準のメールアプリやOutlookはメールサーバーと頻繁に接続しキャッシュも多用しているためHDD
デスクトップパソコンの場合はハイバネーションも無効化
OSのスリープ機能はメインメモリの内容などをストレージへ保存することで実現しており、一回のスリープであっても数GB単位でSSDへ書き込みを行います。モバイル使用が前提のノートパソコンでは必要な機能ですが、高性能なゲーミングデスクトップパソコンではメリットがなく使用するシーンも限られるため無効化します。
まとめ
設定変更は手間がかかりますがコストをかけずにSSDの寿命を延ばすことが出来るため、SSD導入時やSSD搭載のゲーミングパソコンを購入したら真っ先に設定変更しておきましょう。もしキャッシュをHDDへ移動してレスポンスの低下を感じた際はRAM Diskや安価な低容量SSDをキャッシュ専用に導入することもお勧めです。
SSDを長く使うためにも一度「SSDの製品寿命を確認する方法」を知っておいたほうがいいです。
諦めてSSDやHDDを新しく購入するなら「HDDとSSDの違いとは?価格と性能に大きな差があります」の記事で選び方をおさらいしてください。