レジストリはWindowsの設定情報やユーザーデータが格納されている極めて重要なシステムです。OSはもちろん様々なソフトウェアもレジストリを使用しており、レジストリの破損や整合性が取れなくなると深刻なトラブルに発展します。
そのため正常なレジストリの定期バックアップは極めて重要であり、これから起きるかもしれないトラブルを解決できるかどうを左右しかねません。そこで今回はレジストリのバックアップ方法と重要性についてご紹介します。
レジストリのバックアップ方法3つある
レジストリのバックアップするには大きく3つの方法があり、レジストリのみ・レジストリと一部のシテムファイル・レジストリを含むOS全体という違いがあります。それぞれメリット・デメリットがありますが、いざという時にはどの方法もトラブルを解決する可能性を持ちます。
レジスエディタからエクスポートするバックアップ方法は最も手軽
レジストリの手動編集時に使うレジストリエディタはレジストリのバックアップも可能です。レジストリ全体、もしくはこれから編集を加える階層を選択した状態で「エクスポート」の操作をすればファイル拡張子が「.reg」のファイルとしてバックアップ可能です。
もしレジストリを復元する際はエクスポートしたファイルをインポートするだけです。レジストリエディタはWindows10からスタートメニューから検索することで呼び出し可能ですが、管理者権限が必要な点と変更を加えるとすぐに反映されてしまうため操作は慎重に行う必要があります。
Windowsの復元ポイントはシステムファイルとレジストリのバックアップが作られる
いざという時に「コンピュータの復元」機能でOSを以前の状態へ戻す復元ポイントはレジストリと一部のシステムファイルで構成されています。
復元ポイント自体はWindowsUpdateのインストール前などOSに大きな変更が加わる前に自動的に作成されますが、システムのプロパティから手動で作成することも可能です。レジストリ単体のバックアップよりも情報量が多いものの、極度に破損したOSを修復することは難しく絶対に安心できるものではありません。
ストレージ全体のイメージバックアップなら仮想マシンで復旧手順を検証可能
Windows標準機能のディスクイメージバックアップやAcronisといった専用ソフトウェアによるストレージ全体のイメージバックの中にはもちろんレジストリも含まれます。復元に失敗することが珍しくない復元ポイントと異なりイメージバックアップは失敗のリスクがありません。
さらに仮想マシンでイメージバックアップを再生すればソフトウェアトラブルを解決する方法を安全に試すことも可能であり、いきなり実機で試してさらに深刻なトラブルに発展することを防げます。ただしイメージバックアップは容量が大きく、専用のストレージを別途用意する必要があり初期投資は必要です。
レジストリの自動バックアップはWindows10で廃止された
レジストリの自動バックアップはいざという時に復旧作業で使用するため行われ続けてきましたが、Windows10 Vertion1803以降は無効化されることになりました。
レジストリの該当項目を修正することで以前のように自動バックアップを有効化することは可能ですが、Microsoftはレジストリ単体のバックアップよりも復元ポイントを活用することを推奨し始めたためわざわざ元の状態へ戻りメリットは少ないと言えます。
まとめ
レジストリはWindowsOSの要であり、ソフトウェアトラブルを解決する際にはレジストリの変更から作業を始めることも珍しくありません。そのため正常で最新のレジストリのバックアップを持つことは重要であり、ユーザーに合った方法でバックアップを取ることが望ましいです。
その上でレジストリの構造や内容を把握しておけばトラブル時にユーザーで解決したり手動でアンインストールといった作業も可能になりスキル向上にも貢献するためお勧めです。