SeagateはHDDメーカーの中で最も歴史のあるメーカーであり2.5インチ・3.5インチHDDが主力製品です。最近では内蔵HDDだけでなく外付けタイプのHDDもSeagateブランドでリリースしており自作ユーザーでなくとも目にする機会が増えてきました。
ライバル企業であるWDが用途別に様々なHDDブランドを展開しているようにSeagateも4つのシリーズで製品の差別化を図っています。そこで今回はSeagateのHDDラインナップについてご紹介します。
主力シリーズのBarraCuda
コストパフォーマンスが良く標準的な性能のBarraCudaシリーズは2.5インチ又は3.5インチの汎用ストレージとして使われることを想定しています。普及製品のBarraCudaは2年間の製品保証ですが上位モデルのBarraCuda Proでは5年間保証とデータ復旧サービスが付属します。
BarraCudaはメーカー製パソコンや外付けストレージで多く採用されていますが価格以外のメリットはなく、WDの普及製品と同列に扱われることが一般的です。
ゲーミング向けのFireCudaはSSDとのハイブリットモデル
FireCudaは低容量のSSDをキャッシュとして内蔵したSSHDモデルです。ゲーミングやハイパフォーマンスを求めるユーザー向けのシリーズであり保証も5年間と長く安心して使えます。
メーカー製パソコンでも上位機種に採用されることが多く、低コストで大容量と高速化を実現できているものの他の競合製品に対しては劣勢です。今後もしばらくはラインナップとして残る見込みですがOptane Memoryなどに置き換わる可能性が高そうです。
IonWolfはNASやサーバー向けの高信頼モデル
IonWolfは365日24時間連続稼働を前提とするNASやサーバー向けのシリーズです。HDDの細かな健康状態を診断するソフトウェアの提供や回転振動センターがあり、故障する前に交換できるように配慮されています。IonWolfは3年、IonWolf Proは5年間の製品保証がありProの方がより高耐久性仕様になっています。
SkyHawkは法人用途ながら需要が急増中
SkyHawkは防犯カメラなどの映像記録向けのシリーズであり、主に高性能なデータセンターや顔認識等映像解析の分野を主なターゲットにしています。
4Kの普及と8Kの登場に加え、映像から顔や人物の解析をビッグデータとして活用する分野は急成長しており今後は需要がさらに増える見込みです。個人ユーザーであっても防犯カメラ用のHDDレコーダーとして導入するケースが考えられます。
今後はSSDブランドもリリース
長くHDDをメインに展開してきたSeagateですがライバル企業のWDと同じくSSDの分野にも進出します。SSDも接続タイプ別にBarraCuda・FireCuda・IonWolfブランドを継承しており2019年中に発売予定です。製品保証は全て5年間と強気の内容となっておりスペックも含めて注目されています。
まとめ
WDよりもラインナップが少なくSeagateのブランド戦略はユーザーにとって分かりやすくなっています。用途に合ったストレージ製品を選ぶことはデータの安全性や信頼性を高める上で重要であり、間違えにくいラインナップはパソコン初心者にとって心強い味方です。
今後はHDDだけでなくSSDメーカーとしてどのような製品をリリースするのかも注目されており、次世代の高速・大容量HDDと合わせて要チェックです。