チップセットの開発が間に合わなかったため旧世代チップセットZ270をマイナーバージョンアップしただけのZ370チップセットがゲーミングパソコンでは主流でした。
しかしZ390チップセット搭載マザーボードが2018年10月に発売されたことで遂にゲーミングパソコンにも本当の新世代チップセットが提供されるようになりました。そこで今回は今後の主流となるZ390チップセットの特徴についてご紹介します。
Z390チップセットでは新世代チップセットならではの機能が実装
10Gbpsの高速通信が可能なUSB3.1 Gen2、Intel Wireless-AC、Bluetooth 5.0と最新規格に対応しています。リネーム品で旧世代のZ370では実装できていなかったため一部ユーザーが待ち望んでいた機能がやっと搭載された形です。
他の基本性能はほとんど差はありませんが、購入後長くゲーミングパソコンと付き合うならより対応規格が多いZ390チップセットがお勧めです。
370番台チップセットからZ390チップセットへの買い換えは不要か
やっと最新世代になったゲーミング向けZシリーズチップセットですが、基本スペックは変わらないため敢えて370番台チップセットから買い換えるメリットはありません。
新しく発売されたIntel第9世代CoreiシリーズはZ390チップセットに加え、370番台チップセットもBIOSをアップデートすることで対応するためCPUのアップグレード時もマザーボードはそのまま追加続けることが出来ます。
オーバークロックや最新のCore i9 CPUを使い倒すならZ390チップセットがベスト
瞬間的に大電力を必要とするCPUへの電源供給能力はチップセットに依存します。Z370チップセットでは最大288WだったCPU電源のATX12Vコネクタは、Z390チップセットでPIN数が増えて432Wと大幅に強化されています。
Core i9 9900Kなどオーバークロック耐性の高いソルダリング仕様最新CPUを安定してオーバークロックさせつつ常用する際は電源供給能力が高いチップセットが重要なため、性能と安定性を求めるならZ390チップセットが最適と言えます。
Z390チップセット+Intel第8世代の旧製品を購入時は価格差に注意
通常CPUとチップセットの新しい世代が登場すると旧製品の価格が下がりますが、今回は大幅な値引きを行うショップは見かけられません。すぐに旧製品となると分かっていたZ370チップセット採用マザーボードは元々生産数が少なく、Z390チップセットの発表から出荷されるまで長かったこともあり商品切り替えはスムーズに進んでいるようです。
これからゲーミングパソコンを購入するならあまり価格の変わらない旧製品よりもZ390チップセットがお得なようです。
まとめ
次のIntel第10世代CPUでは脆弱性対策のために大幅な設計変更が避けられないという話題もあることから、Z390チップセットはIntel第9世代CPUで終わるようです。しかし当面の間はZ390チップセットがゲーミングマザーボードの主流となります。
もちろん他の370番台チップセットもまだまだ現役で活躍できることに変わりはありませんが、わざわざ旧世代品のZ370チップセットを選ぶメリットがないため新規でゲーミングパソコンを購入するならZ390チップセットがお勧めです。