よりリアルなグラフィック体験が可能になるリアルタイムレイトレーシングはRT Coreを搭載したNVIDIA製グラフィックボードだけの機能でしたが、今後リリースされるドライバではRT Coreがないグラフィックボードでもリアルタイムレイトレーシングが利用できるようになります。
RT Coreは最新世代であるGeForce RTX 20シリーズしか搭載していなかったためリアルタイムレイトレーシングを体験するにはグラフィックボードの買い換えが不可欠でしたが、今後は旧世代のグラフィックボードも活用できるようになりそうです。そこで今回は新たにリアルタイムレイトレーシングへ対応したNVIDIA製グラフィックボードについてご紹介します。
RT Core非搭載のグラフィックボードでは一部のリアルタイムレイトレーシングが使用可能になる
リアルタイムレイトレーシングのエフェクトは複数あり、RT Coreがないグラフィックボードでは基本的なエフェクトだけがサポートされます。
処理が重いためリアルタイムレイトレーシングのフル機能は体験できませんがその効果を確認するだけなら可能なレベルです。リアルタイムレイトレーシングのON・OFFは各ゲームクライアントから設定します。
RT Coreがないためフレームレートが大幅に下がる
リアルタイムレイトレーシングを有効化するとフレームレートが半分から1/3ほどに低下します。リアルタイムレイトレーシングに特化したRT Coreがない分を非効率な方法で処理するため仕方ありませんが、ゲームタイトルによっては快適にプレイできない可能性があります。
実際に一部のゲームタイトルでは一世代前のハイエンドGTX1080Tiであっても20fpsを切る例が公式にアナウンスされています。
新ドライバでリアルタイムレイトレーシングが有効化されるのはGTX1060 6GB以上
リアルタイムレイトレーシングが解放されるのはGTX1060 6GBよりスペックが上のグラフィックボードが対象です。GTX1060はビデオメモリの容量違いで6GBと3GBがありますが、3GBの方では有効化されません。
またGTX1060よりスペックが上でも GTX 10シリーズより古い世代は有効化できないため、リアルタイムレイトレーシングが使えるようになる製品は決して多くはありません。少なくとも2016年より前に購入したグラフィックボードは全て非対応のままです。
まとめ
リアルタイムレイトレーシングは普及が始まったばかりですが、今回の新ドライバで対応するグラフィックボードが増えたことで体験できるチャンスが増えたことはユーザーにとって大きなメリットです。
フレームレートやエフェクトの制限は大きいですが、グラフィックボードの買い換えなしで自分のパソコンがリアルタイムレイトレーシングに対応するため対応ゲームをプレイしているなら試す価値はありそうです。