3Dグラフィックのベンチマークソフトとして有名な3D Markですがベンチマーク名称が複数あり、それぞれスコアの測り方も異なります。BTOゲーミングパソコンやグラフィックボードを比較する際は各ベンチマークの特性について理解しなければ正確な比較は難しいです。そこで今回はゲーミングパソコンで最も重要なベンチマークである3D Markについてご紹介します。
3D Markはシェアウェア
3D MarkはフルHD画質の1920×1080レンダリングは無料ですが2K画質の2560×1440レンダリングや4K画質の3840×2160レンダリングはライセンス購入が必要となっています。レンダリング解像度が異なるとベンチマークスコアも大きく変わるため、ベンチマーク結果を掲載しているサイトではレンダリング解像度を表記していることが一般的です。製品同士をベンチマークスコアで比較する際は同じ解像度で計測された結果かどうかチェックしましょう。
注目すべきスコアはFIRE STRIKEとTIME SPYのみ
3D Markでは複数のベンチマークが実行できますがゲーミングパソコンで大切なスコアはFIRE STRIKEとTIME SPYのみです。SKY DIVERもグラフィック性能を測るベンチマークですが処理の負荷が低く低スペックゲーミングパソコン向けの内容です。CLOUD GATEやICE STORMもグラフィックボードを想定していないCPU内蔵グラフィック向けベンチマークです。
FIRE STRIKE
FIRE STRIKEはDirectX11環境で処理の負荷が大きいベンチマークです。DirectX11は現在最も多くのオンラインゲームで稼働しており、実際のプレイ環境にも近くスコア結果は重要な意味があります。FIRE STRIKEはフルHD解像度、FIRE STRIKE Extremeは2K解像度、FIRE STRIKE Ultraは4K解像度です。ベンチマークサイトによっては名称のみで解像度の表記を省いている場合もありますので名称と解像度は覚えておくと比較がスムーズに出来ます。
TIME SPY
TIME SPYはDirectX12環境で処理の負荷が大きいベンチマークです。DirectX12は最新のゲームタイトルで採用が増えているDirectXの最新バージョンです。グラフィック性能を向上させるためのマルチスレッドレンダリング・複数のグラフィックボードを使った分散レンダリングをサポートしています。
DirectX12環境でベンチマークを実行するには対応するグラフィックボードとWindows10の組み合わせが必要ですが、DirectX12の普及に伴いFIRE STRIKEよりも重要視されるベンチマークになりました。TIME SPYは2K解像度ですが無償でベンチマーク計測できます。Time Spy Extremeは4K解像度のため有償です。
まとめ
ベンチマーク項目の多い3D Markですが要点を押さえれば調べるべきスコアは非常に限られます。今は4K解像度のプレイ環境でなくてもゲーミングモニターの入れ替えやテレビに接続する予定がある場合は4K解像度のベンチマークスコアも要注目です。
またゲーミングパソコンやグラフィックボードを購入後も実際に3D Markを使ってスコアを出して極端に低いスコアが出ないかチェックすることも重要ですので各ベンチマークについて内容は把握しておきましょう。