WPAやWPA2の脆弱性を改善したWPA3は今後WiFiを使う上で必要不可欠なセキュリティとなりますが、策定からまだ日が浅く各種OSはもちろんWiFiルーターも対応が待たれています。そのような中でいち早く台湾メーカーのSynologyがWPA3対応のWiFiルーターを発表しています。
既存のWiFiルーターの多くがファームウェアアップデートでWPA3に対応は難しいと言われており、より安全なWiFi環境へ移行するにはWiFiルーターの買い換えは避けることができません。そこで今回はWPA3にいち早く対応したSynology製WiFiルーターについてご紹介します。
MR2200acはメッシュネットワークとWPA3対応済みWiFiルーター
MR2000acはメッシュネットワーク用にリリースされたWiFiルーターであり、複数台導入しやすいように製品サイズと価格を抑えています。有線LANポートは一つだけしかなく、基本的には他のWiFiメッシュネットワークへの接続に使用します。
有線LANによる配線を諦め、WiFiだけで家全体をカバーすることを想定しています。基本性能や機能は充分ですが、他メーカーに大きく勝る部分はなく標準的なスペックと言えます。
RT2600acはゲーミングWiFiルーターとほど同等のハードウェア性能
RT2600acはゲーミングWiFiルーターに匹敵するスペックを誇るフラッグシップモデルです。USBポートへ様々な周辺機器を接続でき、通信を監視してユーザーを守る機能もあるなど最近リリースされている高性能WiFiルーターと比べても遜色ありません。
デュアルWANなどのような尖った特徴こそありませんが基本性能を大切にしたモデルです。
豊富な機能はアドオン扱いのため必要なものをユーザーが導入する必要あり
VPNは主要な接続プロトコルに対応し、NAS機能もSynologyはNASメーカーとしてのノウハウが活かされています。しかし、VPNやクラウドストレージ機能はアドオンとして提供されており、工場出荷状態では使用できないため注意が必要です。
しかし不要なアドオンは導入しないことでWiFiルーターのリソースを節約できレスポンスや安定性を向上させる狙いもあるようです。
当面の間WPA2とWPA3は混在して使用する
WPA3は策定こそされましたがWiFiルーターやクライアントの対応は進んでおらず、数年はWPA2とWPA3を混在させながら使うことになります。もし全てのクライアントがWPA3へ移行完了した際はWPA2を無効化することを忘れないようにしましょう。
まとめ
WPA3へ対応を表明しているメーカーは少なく、ファームウェアアップデートで対応できないWiFiルーターも多くあるとみられます。たとえ故障していなくてもセキュリティを確保するにはWiFiルーターの買い換えが避けられません。
そのような中でSynology製WiFiルーターはいち早くWPA3に対応しており、十分なスペックと機能を兼ね備えています。今安心できるWiFi環境を作るならSynology製WiFiルーターが最有力候補と言えるのではないでしょうか。
