実際にBTOパソコンなど販売されているSSD搭載パソコンには様々な種類が存在します。今回はSSDの種類と特徴についてご紹介します。
SSDにも種類があり価格や性能が大きく異なる
代表的な5種類について特徴と主な用途をご紹介します。
eMMC
SSDの中でも低容量・低速・低価格であり安価なパソコンに採用されるケースが多いです。ゲーミングPCには向いておらずネット閲覧などライトユーザーに適しています。マザーボードに直接はんだ付けされるオンボードやHDDと互換性を持たせた2.5インチSATAのタイプがあります。2.5インチSATAタイプならユーザー自身で交換できるため将来的にアップグレードをしたい場合に重宝します。
2.5インチSATA SSD
一番製品数が多い2.5インチSATAタイプはほとんどのデスクトップパソコン・ノートパソコンに取り付け可能です。ノートパソコンに接続する際はSSDの厚さが7mmか9.5mmか確認する必要があります。多くの製品が7mm厚で9.5mmにするための補助パーツを同梱しており、困ることは少ないものの稀に9.5mmの製品を購入してしまい接続できないということがあります。
デスクトップパソコン場合はユーザー自身で取り付けや交換が容易なため初心者でも手を出しやすいパーツの一つです。ゲーミングPCとして十分な性能がある製品が多くBTOゲーミングPCでも採用例が多いです。
パソコンだけでなくNASのHDDと入れ替えたりUSBの外付けSSDにしたりと汎用性が高いことも特徴です。
mSATA SSD
数年前まではノートパソコンやゲーミングマザーボード・Intel NUCなどに多く採用されましたが、現在はM.2 SSDが主流になりました。2.5インチSATAとほぼ同等の性能ですがマザーボードの専用スロットに基板を直接接続できるため非常に小さく収まります。
M.2 SSD
mSATAよりも高速でサイズごとに3つの規格が存在します。mSATA同様マザーボードの専用スロットに接続しますが、すべてのマザーボードにスロットがあるわけではありません。2018年現在、高価格帯のノートパソコンやゲーミングPCに遠く採用されています。
ゲーミングデスクトップPCの場合は取り付けるためにCPUクーラーやグラフィックボードを外す必要がある場合があり、モデルによってはユーザーが手を出しにくい製品でもあります。さらに連続して大量のデータ書き込みを行うとSSD自体が加熱し、保護回路が温度が下がるまで性能を下げるという特徴があります。
パソコンケース内の廃熱はもちろん放熱フィンの追加やM.2 SSD用に空冷ファンを追加するなどゲームプレイ用途で使用するには注意が必要です。しかし、ちゃんと熱対策ができればmSATAや2.5インチSATAよりも高速なためゲーミングBTOPCでも多く採用されています。
PCIeスロット型SSD
専用のスロットが必要なmSATAやM.2に比べて多くのデスクトップパソコンはPCI Expressのスロットを備えておりグラフィックボードをはじめ様々な製品を接続することができます。このPCI Expressに接続するタイプのSDDがPCIeスロット型SSD(HHHL規格SSD)と呼ばれています。
専用スロットがない安価なモデルでもM.2とほぼ同等の高速なSSDを搭載できるだけでなく複数のSSDを搭載できることからサーバーやコアなユーザー向けの製品です。ゲーミングPCに向いていますが、非常に高価なためゲーミングBTOPCでの採用はほとんどありません。M.2 SSDと異なり放熱フィンが取り付け済みで冷却能力が高く、熱による性能低下の心配がありません。
まとめ
コストパフォーマンスや汎用性は2.5インチSATA SSDが秀でていますが、ゲーミングPCにとって一番大切な性能面では現在主流のM.2 SSDにはかないません。どちらも用途や取り付け方法を正しく知ることで自分になったSSDを選びたいですね。